キッチンシンクの素材は、ステンレス・人造大理石・ホーローなどから選べる場合が多いですよね。しかし、どの素材を選べばよいのかわからない、迷ってしまって決められない…そんな方もいるのではないでしょうか?
「シンクの素材ごとにどんな特長があるの?メリット・デメリットが知りたい!」
「お手入れが簡単なのはどんなシンク?」
「どんなことに注意して選べばよいの?」
この記事では、キッチンのシンクついて徹底解説!素材ごとの特長やメリット・デメリットを詳しくご紹介します。また、素材ごとのおすすめメーカーや、シンク選びのポイントもご紹介。みなさんの疑問にお答えします!
システムキッチンのシンクの素材について知りたい方やリフォームを考えている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
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キッチンはシンク選びが重要!
毎日使うキッチンはシンク選びで印象が大きく変わります。シンク選びによって、下ごしらえなどをするワークトップ(天板)の印象も変わるので、キッチンシンク選びはキッチン全体のイメージを決める大切なパーツのひとつといえるでしょう。
従来ではステンレス素材のシルバーのキッチンシンクが主流でしたが、最近はデザイン性に優れたキッチンシンクもたくさん登場しています。素材によって傷や熱への強さ、お手入れのしやすさが異なるので、気持ちよく使えるキッチンを作るためにも、キッチンシンク選びが重要といわれているのです。
キッチンシンク素材4種の特長&メリット・デメリット
システムキッチンのシンクに使われる素材で代表的なのが「ステンレス」「人造大理石」「ホーロー」「クォーツ」の4種類。ここからは「ステンレス」「人造大理石」「ホーロー」「クォーツ」それぞれの特長と、メリット・デメリットをご紹介します。
ステレスシンクの特長
クリナップのステレスシンク「クラフツマンデッキシンク」(画像出典:クリナップ)
昔からキッチンシンクとして使われてきた、最も一般的な素材が「ステンレス」。キッチンのシンクというとまずステンレスを思い出す方が多いのではないでしょうか?
ステンレスは、「Stainless Steel(サビない鉄)」という名前のとおりサビにくいのが特長。キッチンシンクの定番素材であるため、価格は比較的おさえめです。しかし、プロの厨房でも耐えうる強度もあることから、一般的な家庭での調理なら長く使えます。コストパフォーマンスを重視する方におすすめの素材です。
ステレスシンクのメリット
- サビや腐食に強い
- 耐熱性・強度が高い
- 匂いや汚れがつきにくく衛生的
- 価格が手頃
ステレスシンクのデメリット
- 小さな傷がつきやすい
- もらいサビがつくことがある
- 水はね音が大きい
- カラーバリエーションがなくシルバーのみ
人造大理石シンクの特長
トクラスの人造大理石シンク「奥までシンク」(画像出典:トクラス)
人造大理石とは、粉砕した天然大理石をセメントなどで人工的に固めたもの。見た目の高級感があることから、近年人気があがってきている素材です。ほかのシンクの素材とのちがいは、カラーバリエーションが豊富なこと。白や黒などのモノトーンからパステル系まで、メーカーによって展開している色味が異なるため、カラーシンクをキッチンのポイントにしたい方におすすめの素材です。
人造大理石シンクのメリット
- 見た目の高級感がある
- 傷がつきにくい
- 色やデザインのバリエーションが豊富
人造大理石シンクのデメリット
- 紫外線の影響で黄ばんでくることがある
- もらいサビがつくことがある
- 固く重いものを落とすと割れる場合がある
ホーローシンクの特長
タカラスタンダードのホーローシンクシンク「「家事らくシンク」」(画像出典:タカラスタンダード)
「ホーロー(琺瑯)」は、鉄やアルミニウムなどの金属の表面にガラス質の釉薬(ゆうやく)をかけて焼きつけた素材、つまりガラスの層で覆われた金属のこと。金属の持つ強度に、ガラスの持つ耐水性、耐熱性、匂いへの強さが組み合わった性質は、キッチンに適しています。ホーローシンクの価格は比較的高めではありますが、高い耐久性があり艶やかな美しさも長持ちすることから、長期的に考えるとコストパフォーマンスの高い素材です。引越し予定などがなく、長い間使いたい方におすすめです。
ホーローシンクのメリット
- 艶やかで高級感のある見た目
- 耐久性が高い
- 耐熱性に優れている
- お手入れが簡単
ホーローシンクのデメリット
- 重く硬いものを落とすと割れることがある
- 傷ついたところからサビることがある
- メーカーが少ない
クォーツシンクの特長
クォーツシンクは、水晶と樹脂を配合した素材で作られており、まるで本物の天然石のような高級感のある見た目から人気が高まっているシンクのひとつです。汚れや傷、熱に強いのが特徴で、耐久性にも優れています。
クォーツシンクはもともと海外で人気があるシンクでしたが、最近では日本でも採用されることが増えました。とはいえ、日本ではまだまだ主流ではないため、選べる種類が少なかったり、高額だったりすることもあります。
クォーツシンクのメリット
- 本物の天然石のような高級感のある見た目
- 耐久性が高い
- 衝撃性に優れている
- 耐熱性に優れている
- 傷がつきにくい
- お手入れが簡単
クォーツシンクのデメリット
- 高額になる可能性がある
- 取り寄せに時間がかかる可能性がある

【素材別】キッチンシンクのお手入れ方法
トクラスのシステムキッチン「Berry」(画像出典:トクラス)
キッチンシンクは日頃から適切なお手入れをすることで、より長持ちしてきれいなまま使えます。しかし、ひとことでキッチンシンクといっても素材ごとにお手入れ方法はさまざま。ここからは、ステンレス、人造大理石、ホーローそれぞれの手入れ方法をご紹介します。
ステンレスシンクのお手入れ方法
ステンレスシンクは水垢がつきやすいため、使ったあとは中性洗剤でさっと洗い、最後に拭きあげるようにしましょう。また、もらいサビをつけないためには濡れた空き缶などを置きっぱなしにせず、いつもきれいなシンクを保つようにしましょう。
【もらいサビや水垢がついてしまった場合】
重曹やクリームクレンザー、メラミンスポンジで優しくこすって落としましょう。放置するほど悪化し跡が残ってしまう場合もあるため、気づいたらすぐ対処するのがおすすめです。なお、塩素系漂白剤の使用はNG。塩素系漂白剤は、ステンレスの保護膜を壊し、サビの原因になるので注意しましょう。
【お手入れをより簡単にしたい場合】
忙しい方やお手入れに時間をかけたくない方には、コーティングがおすすめです。撥水効果のある特殊なコーティングによって汚れや水垢がつきにくくなり、サビの原因となる傷もを防止。日々のお手入れは格段にラクになるうえ、ピカピカのシンクを保つことができます。
シンク用コーティング剤は、ホームセンターなどで市販されており、DIYすることが可能です。DIYが苦手な方や、よりきれいな仕上がりをお求めの方は、業者に依頼するとよいでしょう。
人造大理石シンクのお手入れ方法
ステンレスシンク同様、日頃のお手入れはやわらかいスポンジと台所用中性洗剤でやさしくこすり洗いが基本です。水垢はついてしまうと取り除くのが大変になため、使用後は水分をふきあげるようにしましょう。
【黄ばみが気になる場合】
白系の人造大理石シンクは、お手入れしていても毎日使うなかで薄汚れて黄ばんでくることがあります。そんな場合は、メラミンスポンジや、粒子の細かい液体のクレンザーをつけたスポンジでやさしく表面をこするようにすると落とすことができます。
人造大理石も塩素系漂白剤には弱い素材です。長時間放置すると変色してあとが残ってしまいます。また、金属製のたわしで強くこするのは傷つけてしまうため厳禁です。
【お手入れをより簡単にしたい場合】
こちらもステンレスシンク同様、コーティングがおすすめです。一般的にDIY向けコーティング剤でステンレス用のものは使えないため、購入時は人造大理石が使えるかよく確認してください。
ホーローシンクのお手入れ方法
ホーローは表面のガラス質コーティングが大切な素材です。ガラス質をキズをつけないように、やわらかいスポンジや布で、中性洗剤を使って洗うようにしましょう。
【黄ばみが気になる場合】
真っ白なホーローシンクも人造大理石同様、黄ばみがきになる素材です。しかし、研磨剤入りのクレンザーやメラミンスポンジはガラスコーティングに傷をつけてしまうため使ってはいけません。ぬらしたスポンジ重層をつけてやさしく磨くようにこすることで、傷をつけずに汚れを落とすことができます。
【お手入れをより簡単にしたい場合】
DIY向けコーティング剤にはホーローに使用できるものが少なく、基本的には業者に依頼するのがよいでしょう。また、キッチンメーカーによってはコーティングを推奨していない場合もありますので注意しましょう。
クォーツシンクのお手入れ方法
クォーツシンクは汚れや傷、熱に強く、耐久性に優れているので、ほとんどの汚れは水とキッチン用中性洗剤で落とすことができます。
【黄ばみが気になる場合】
クォーツシンクは、大理石などと同様に紫外線や汚れの蓄積が原因で黄ばみが生じてしまうことがあります。黄ばみが気になるときは、使い古した歯ブラシを水に浸し、キッチン用中性洗剤をつけて軽くこするときれいになる可能性があります。気になる部分のお手入れが終わったら、水拭きをしてさらに乾拭きをして仕上げましょう。
【お手入れをより簡単にしたい場合】
お手入れをより簡単にしたい場合は、コーティングが施されたクォーツシンクを選ぶのがおすすめです。コーティングがない場合、ホームセンターなどで市販されているシンク用コーティング剤を使用すると、DIYすることが可能です。DIYが苦手な方や、よりきれいな仕上がりをお求めの方は、業者に依頼するとよいでしょう。ただし、キッチンメーカーによってはコーティングを推奨していない場合もありますので注意しましょう。
包丁などの硬く鋭利な金属や陶器などでコート面を傷めるほか、人造大理石素地に傷が入ることがあります。

キッチンシンク選びのポイント|失敗しないための注意点
キッチンシンクを選ぶときには、どんなことに気をつけて選べばよいのでしょうか。ここからは、キッチンシンク選びの際のポイント・注意点を解説します。
対面キッチンや寝室が近い→静音性をチェック
クリナップの「美・サイレントシンク」(画像出典:クリナップ)
リビングダイングに隣接している対面式キッチンや、寝室の隣にキッチンがある場合などはとくに食器洗いの水はね音が気になってしまいますよね。そんな間取りの場合は、キッチンシンク選びの際は静音性についてもしっかり確認しておきましょう。
従来のステンレスシンクといえば水はね音が気になる印象がありましたが、最近はクリナップの「美・サイレントシンク」をはじめ、各メーカーから音に配慮して設計されたステンレスシンクが多く出ています。
大きな調理器具をよく使う→ゆったりサイズならストレスなし
クリナップの「流レールシンクワイド」(画像出典:クリナップ)
大きなフライパンや深い鍋などの大型調理器具を洗う際、狭いシンクだとシンクの外に水がはねて床まで濡らしてしまうことがありますよね。人数が多いご家庭をはじめ、大型調理器具場合はよく使うなら、調理器具がすっぽり入る広いサイズのシンクがおすすめです。
リクシル「ひろびろWサポートシンク」、トクラス「奥までシンク」、TOTO「スクエアすべり台シンク」など、主要メーカー各社から出ていますので、シンク選びの際はチェックしてみてください。
調理効率をアップしたい→調理もできるシンクがおすすめ
リクシルの「ひろびろシンク」(画像出典:リクシル)
近年人気なのが、シンクの上や中で料理できるレイヤー構造を用いたシンク。ワークトップの延長として使えるため、複数のレシピを同時進行で調理をする方や、何人かで料理する機会の多いご家庭にとくにおすすめのシンクです。
リクシル「Wサポートシンク」、パナソニック「PaPaPaシンク」、タカラスタンダード「家事らくシンク」、クリナップ「クラフツマンデッキシンク」など、メーカー各社が便利なシンクを開発しています。使い方やよく作る料理によってどのシンクがマッチするかは異なりますので、よく比較して自分にあったシンクを見つけましょう。

【素材別】キッチンシンクのおすすめメーカー
キッチンシンクのどの素材に力を入れているかは、キッチンメーカーごとに異なります。ここからは、ステンレス・人造大理石・ホーローそれぞれのキッチンシンクにこだわりのあるメーカーをご紹介します。
ステンレスシンクのおすすめメーカー「クリナップ」
クリナップのシステムキッチン「ステディア」(画像出典:クリナップ)
大手システムキッチンメーカーでもとくにステンレスにこだわっているのが「クリナップ」。クリナップのステンレスシンクは、一体成形でシンクと排水口のつなぎ目がないため、汚れがたまりにくいのが魅力です。また、セラミック系の特殊コーティング「美コート」がシンク全体に施されているため、排水口まですっきりきれいに掃除できます。
クリナップのシステムキッチンの人気機能「流レールシンク」は、シンク内のゴミや汚れを水流が自然と排水口まで運んでくれる構造が特長。シンク内にゴミがとどまらずいつでもきれいに。料理も片づけも気持ちよくできます。
人造大理石シンクのおすすめメーカー「トクラス」
トクラスのシステムキッチン「Berry」(画像出典:トクラス)
高品質な人造大理石に特化しているのが「トクラス」。天板・シンク・排水口まで継ぎ目がないシームレスな人造大理石のカウンターは、見た目の美しさに加え、汚れがたまらずお手入れしやすいのも魅力。
シンクのカラーは最大8色から選択可能。水栓金具をサイドに移動してシンクの奥行きを最大限広げた「奥までシンク」など、シンクのデザインと使いやすさのどちらもこだわっているメーカーです。
ホーローシンクのおすすめメーカー「タカラスタンダード」
タカラスタンダードのシステムキッチン「エーデル」(画像出典:タカラスタンダード)
こだわりの「高品位ホーロー」を使ったシステムキッチンに根強いファンが多い「タカラスタンダード」。高品位ホーローは、850度の高温で鋼板とガラス質を焼きつけ密着させることで、鉄の丈夫さとガラスのお手入れしやすさを兼ね備えたホーロー素材です。
タカラスタンダードの「家事らくシンク」は、調理がスムーズにできるよう3層構造になっているのが特長。「洗う・切る・捨てる」の作業がスムーズにできるため、調理効率がぐんとアップします。また、排水口の継ぎ目がない一体構造で汚れがたまりにくく、日々のお手入れが簡単なのもうれしいポイントです。
クォーツシンクのおすすめメーカー「リクシル」

リクシルのシステムキッチン「リシェル」(画像出典:リクシル)
リクシルのシステムキッチン「リシェル」は、オプションとして「ハイブリッドクォーツシンク」が選べます。カラーはグレー、ベージュ、ホワイトの3色展開となっています。リクシルのシンクは、どの方向からでも奥の段差に向かって水がスピーディーに流れる「ナイアガラフロー」を採用しているので、お手入れがしやすく清潔に保ちやすいのが特徴です。
また、ポケットが大きいので、スポンジだけでなく、洗剤やブラシもたっぷり収納できるのも人気の理由。クォーツシンクは熱や衝撃に強いので、物を落としても割れにくく、熱のある鍋をシンクに置いても変形や変色が起こりにくいのが魅力です。
関連記事:人気システムキッチンメーカー8社比較|おすすめキッチン10選&高級メーカー4社

まとめ
キッチンシンクの素材は、ショールームやホームセンターで、実際に見てさわってみることをおすすめします。ぜひ本記事を参考に、あなたのライフスタイルにぴったりな理想のキッチンシンクを見つけてください!
カインズでは、パナソニックのキッチンからコストパフォーマンスの高いキッチンまで、システムキッチンを多数ご用意しています。ぜひお近くの店舗で、実物を体験してください。また、カインズではシステムキッチンのリフォームも行っています。キッチンのリフォームについて、わからないことや知りたいことがございましたら、店頭または下記フォームよりお気軽にご相談ください。

※当ページのコンテンツや情報において、カインズリフォームでは、取り扱いが異なる場合や、取り扱いのない場合がございます。