最新の新築マンションに採用されることが増えてきた「ディスポーザー」は、家庭で生ゴミを処理できる便利な装置。アメリカでは広く一般家庭に普及していますが、日本ではまだあまりなじみのない設備かもしれません。関心はあるものの、使ったことがない、身近に使っている人がいない場合は、実際にどんなものなのか実態をよく知らない方も少なくないのではないでしょうか?
「ディスポーザーとはどんな設備なの?」
「本当に便利なの?デメリットはないの?」
「設置や維持にどれくらい費用がかかるのか教えて!」
この記事では、ディスポーザーを徹底解説!仕組みやメリット・デメリット、費用について詳しくご紹介します。また、後悔する前に知っておきたいポイントやよくある質問をFAQ形式でご紹介。みなさんの疑問にお答えします!
ディスポーザーについて知りたい方やリフォームを考えている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

ディスポーザーとは?|便利な家庭用生ゴミ処理設備
ディスポーザーは、キッチンシンクに設置する生ゴミ処理設備。生ゴミを粉砕して排水管に流してしまうため、生ゴミをキッチンに置いておく時間がなく、キッチンをいつも衛生的に保ちたい方に人気の設備です。
ディスポーザーの仕組み
現在販売されているほとんどのディスポーザーは、遠心力を利用してハンマーで生ごみを砕いてすり潰す仕組み。処理する生ゴミの量にもよりますが、10〜20秒程度で処理することが可能です。
ディスポーザーをカッターのような鋭い刃がついている危険な装置とイメージする方もいるかもしれませが、ほとんどのディスポーザーにはカッターのような刃はついていません。

ディスポーザーのメリット|衛生的で家事の削減にも
生ゴミをキッチンシンクで処理できるディスポーザーを導入すると、どんなメリットがあるのでしょうか?ここからは、ディスポーザーのメリットについて主な3つを解説します。
キッチンシンクの掃除が減る
キッチンの排水口や三角コーナーの掃除は苦手な方が多い場所。生ゴミがたまる場所であるため、ぬめりや臭いが出やすく、できればあまりさわりたくないですよね。しかし、ディスポーザーがあれば生ゴミが出たらすぐ処理できるため、排水口や三角コーナーが不要に。キッチンシンクのなかをいつも清潔に保てます。
臭い・害虫が発生にくい
ディスポーザーがない場合は、排水口や三角コーナーの生ゴミをまとめたあとも、ゴミ出しの日までどこかに置いておかなければなりません。とくに夏場は、臭いや小バエの発生が心配になる方も多いでしょう。しかし、ディスポーザーがあれば生ゴミがでたらすぐ処理できるため、生ゴミの保管時の悩みから解放されます。
ゴミ出しの量も頻度も減る
日々の料理で出る生ゴミは量が多く水分を含んでずっしりと重いため、ゴミ出しはひと苦労。ディスポーザーで生ゴミを処理してしまえば、ゴミの量が減りゴミ出し頻度も減らすことができるのはうれしいメリットです。

ディスポーザーのデメリット|費用がかかる&作動音が気になる場合も
キッチンを快適にしてくれる便利なディスポーザーにも、やはりデメリットはあります。ここからは、ディスポーザーのメリットについて主な3つを解説します。
設置費用がかかる
ディスポーザーの設置費用は6万〜13万程度が目安。そのなかで本体価格は3万円〜10万円程度、取り付け費はおおよそ3万円前後になります。さらに、排水処理システムがない場合は、別途20万程度がプラスで必要になります。また、設置したあとも随時メンテナンスや修理など、維持管理の費用が発生するのもあらかじめ理解しておきましょう。
電気代・水道代がかかる
ディスポーザーで生ゴミを処理するには電気と水を使うため、電気代と水道代がかかります。しかし、1日3回程度の使用で水道代と電気代合わせて毎月数百円から1,000円程度でおさまる場合がほとんど。それほど高額ではありません。
作動音が大きい
ディスポーザーは生ゴミを粉砕して処理するため、フードプロセッサーのような作動音がします。とくにマンションの場合は、配管を通して近隣の部屋に聞こえてしまう場合もあるようです。早朝深夜の使用には配慮が必要かもしれません。

後悔しないために知っておきたい!ディスポーザーの注意点
ディスポーザーにはやってはいけないことや入れてはいけないものがあります。それを知らずに設置すると、できると思っていたのに…と後悔につながることも。ディスポーザーを設置する前にできないことを理解し、ご自身の使い方にマッチするかを判断してから設置を決めましょう。
ディスポーザーでやってはいけないこと
ディスポーザーは排水口よりも細かなパーツが多く、また電気を使って動かしているため、正しい使い方をしないと故障したり寿命が短くなったりしてしまいます。長く使うために、下記は避けるようにしましょう。
一度に大量に入れる |
たくさんの生ゴミを一度に詰め込むとディスポーザーに負荷がかかり、故障の原因に |
大きいまま入れる |
噛み込みや、大きな振動の原因に。2~3cm角程度が最適です |
熱湯を流す |
ディスポーザーのパーツが熱湯により変形したり破損の原因に |
油を流す |
油は水と混ざって冷えると固まり、排水管を詰まらせる原因に |
塩素系漂白剤で掃除する |
塩素系漂白剤はディスポーザーに使われている金属やプラスチックをサビさせたり劣化さたりする原因に |
ディスポーザーに入れてはいけないもの
ディスポーザーには入れてよいのは、基本的に生ゴミだけ。とくに下記3つを入れるとディスポーザーはうまく作動できません。入れないように注意しましょう。
固いもの |
貝殻、骨などの硬いものは粉砕できず、粉砕刃が回らなくなり止まってしまう原因に |
繊維質のもの |
玉ねぎやとうもろこしの皮など 繊維質のものは粉砕刃にからまりやすう、また排水管をつまらせる原因に |
卵の殻、生米 |
ディスポーザで粉砕はできますが、排水管の途中に残りやすくつまりの原因に |

ディスポーザーの掃除・お手入れ方法
ディスポーザーは、生ゴミのかけらや油脂などが残り、詰まってしまう場合があります。定期的に掃除することで、ディスポーザーの稼働効率はアップさせることができます。週に1回程度は掃除するようにしましょう。
- 電源プラグを抜く
- 投入口のパーツをはずし、食器用中性洗剤とスポンジで洗う
- 粉砕室に氷を数個と食器用中性洗剤を適量入れ、ディスポーザーを運転させる
ディスポーザーに氷を入れて粉砕することで、砕かれた氷が細かい部分まで行き届き、汚れを落とします。 氷だけでも効果はありますが、中性洗剤を一緒に入れるとより効果的です。

ディスポーザーの設置にかかる費用
ディスポーザーの設置にはいくらかかるのでしょうか?新築、後付け、交換の3つのパターンについて費用相場を解説します。
新築の場合|目安は30万円〜
ディスポーザーの設置費用は、新築の場合も後付けの場合も基本的に同じです。おおよその目安として30万円以上かかると考えておくとよいでしょう。
ディスポーザーの設置費用 新築・後付けの場合
内容 |
金額 |
本体 |
4万円〜10万円前後 |
設置工事費 |
3万円〜 |
排水処理システム |
20万円~ |
排水処理システムの維持管理契約 |
0.7〜1万円前後 |
後付けの場合|目安は40万円〜
ディスポーザーを後付けで設置する費用は、新築の場合と基本的には同じです。しかし、排水システムの設置工事は新築の際に新設する場合よりも手間がかかるため、新築時にプラス10万以上は見ておいたほうがよいでしょう。
ディスポーザーの設置費用 新築・後付けの場合
内容 |
金額 |
本体 |
4万円〜10万円前後 |
設置工事費 |
3万円〜 |
排水処理システム |
30万円~ |
排水処理システムの維持管理契約 |
0.7〜1万円前後 |
交換の場合|目安は7万円〜
ディスポーザーの寿命は一般的に7年〜10年程度。修理部品の保存期間も7~8年の場合が多く、異音がする、ディスポーザーの塗装がはがれる、水の流れが悪いなどの場合は、そろそろ寿命かもしれません。
ディスポーザーを新しく交換する場合は、新築の場合から排水処理システムの費用を除いた費用が必要になります。おおよその目安として10万円程度を考えておくとよいでしょう。
ディスポーザーの設置費用 交換の場合
内容 |
金額 |
本体 |
4万円〜10万円前後 |
設置工事費 |
3万円〜 |
旧ディスポーザーの処分費 |
3,000円前後 |

ディスポーザーFAQ
ここからは、ディスポーザーの設置や使用に関するよくある質問4つにお答えします。
Q.戸建てに後付けできる?
A.ディスポーザーを戸建てのキッチンに後付け設置することは基本的に可能です。ただし、下記の条件を満たしている必要があります。
- 自治体で設置が認められている
- シンク下に設置できるスペースがある
- 専用の排水処理システムがある、もしくは設置ができる
Q.マンションに後付けできる?
A.中古マンションを購入してリフォームやリノベーションする際、ディスポーザーも設置できればとお考えになる方は少なくありません。しかし、マンションにディスポーザー専用の排水処理槽がない場合は設置できないため、元々ディスポーザーついていないマンションの場合は設置できる可能性は低いでしょう。まずは管理規約を確認してください。
賃貸の場合は設置が認められていない場合がほとんどです。設置したい場合は必ず管理会社に確認し、許可されたうえで設置してください。
Q.DIYで取り付けや交換はできる?
A.ディスポーザーの取り付けは簡単な作業ではありませんが、DIY上級者の方のなかには自分で取り付ける方もいます。しかし、正確に取り付けられていないと水漏れの原因となったり、ディスポーザー本体にトラブルが起こる危険性があります。あまりおすすめはできません。専門業者に依頼した場合の取り付け費は、3万程度が目安です。安心して使用したい方は依頼することをおすすめします。
Q.小さな子どもやペットがいる家庭はあぶなくて設置できない?
A.近年販売されているディスポーザーには安全装置がついており、蓋を閉めていないと稼働しない仕組みになっています。中古住宅についている古いディスポーザーをそのまま使用したい場合は、安全装置がついているか調べてから使用してください。もし装置がついていない場合は、交換したほうが安心でしょう。

まとめ
本記事では、ディスポーザーについて詳しく解説。仕組みやメリット・デメリット、設置にかかる費用を詳しくご紹介しました。また、後悔する前に知っておきたいポイントやよくある質問もご紹介しました。ディスポーザーに関する疑問やお悩みは解決しましたか?
また、カインズではキッチンの全体のリフォームから部品の取り付けまで、幅広く承っております。ディスポーザーについてわからないことや知りたいことがございましたら、店頭または下記フォームよりお気軽にご相談ください。

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