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お湯だけ水圧が弱いのは給湯器が原因?対処法や他の原因について解説

2024年01月26日
専用シャワーヘッド_ハンドシャワー(セナ)

長い間シャワーを使っていると、「前よりも水圧が弱くなった気がする」という経験をされた方もいるのではないでしょうか。お湯の出が悪くなるのは、給湯器が原因の場合もあれば、シャワーヘッドや水道管の元栓が原因の場合もあります。そのため、原因を正しく把握したうえで対処法を考えることが大切です。

この記事では、シャワーの水圧が弱くなる原因と対処法について分かりやすく解説します。「給湯器が原因の場合」と「シャワー本体が原因の場合」の対応方法をそれぞれ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

水圧が弱い原因が給湯器にあるケースとは?

シャワーの水圧が弱くなっているとき、原因が「給湯器」に潜んでいることがあります。ここでは、給湯器が原因で水圧が弱くなってしまう、“4つ”のケースについて解説します。

【原因1】「貯湯式」の給湯器を使用している

給湯器には、「直圧式」と「貯湯式(減圧式)」という2種類のタイプがあります。

直圧式は、水道管の中を水が通るときに、配管の外側を温めて給湯するタイプです。水道の水圧をそのまま利用できるため、水圧も強いのが特徴といえます。

一方の貯湯式は、水道水を一度タンクに貯めて温めてから、必要に応じて給湯する仕組みです。貯湯式の場合、水道の水圧のまま水を貯めてしまうと、タンクが破裂してしまう可能性があるため、減圧弁と呼ばれる装置で圧力を下げたうえで、タンクに水を貯めています。

こうした仕組みの違いから、貯湯式の給湯器は直圧式と比べてどうしても水圧が弱くなってしまうのです。シャワーの水圧が弱いと感じた際には、まず給湯器を確認して、貯湯式かどうかを調べてみましょう。

【原因2】エコキュートに変えたばかりである

電気で給湯するタイプの給湯器「エコキュート」を使っている方もいるかもしれません。エコキュートは、タンクに一度水を貯めて、電気代の安い夜間に給湯できるのが特徴です。しかし、エコキュートは「貯湯式」の給湯器のため、直圧式よりも水圧が弱くなってしまいます。一般的なガス給湯器と比べると、水圧は3分の1程度です。そのため、直圧式の給湯器からエコキュートに変えたばかりの場合は、水圧が弱く感じるかもしれません。

【原因3】給湯器の「号数」が適切でない

給湯器には、給湯能力を表す指標として「号数」が使われています。号数とは、「水温+25℃のお湯を1分間にどれだけ出せるか」を示したものです。例えば、10号の給湯器であれば1分間に10リットルのお湯を出せます。

この号数が適切でない場合、水圧が弱くなってしまいます。仮に16号(1分間に16リットルの給湯が可能)の給湯器を使い、シャワーで10リットル、キッチンで10リットルのお湯を同時に使っていると、給湯器そのものの限界を超えてお湯を使っていることになるため、どうしても水圧が弱まってしまうのです。

一般的に給湯器の号数は、単身世帯であれば「16号」、二人世帯であれば「20号」、四人家族の場合「24号」が適切とされています。水圧が弱いと感じたら、家族の人数に合わせて給湯器の号数を見直すことも必要でしょう。

【原因4】給湯器がそもそも故障している

給湯器がそもそも故障しており、シャワーの水圧が弱まっている可能性もあります。給湯器の耐用年数は一般的に10年~15年程度とされており、これを超えると正常に作動しなくなるケースもあるのです。例えば、「お湯の温度が安定しない」「給湯器の本体から黒煙が出ている」「ほら貝を吹いたような異音がしている」といった複数の症状が出ている場合は、給湯器の故障も考えられます。その際は、給湯器の修理・交換も検討しましょう。

給湯器が原因だった場合の対処法とは?

リンナイ給湯器薄型設置イメージ

水圧が弱い原因が給湯器にあった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。ここでは、水圧の弱さを解消するための5つの方法について解説します。

(1)「直圧式」の給湯器に交換する

現在「貯湯式」の給湯器を使っており、耐用年数が近づいている場合には「直圧式」の給湯器に買い換えるのも一つの方法です。水道の水圧をそのまま利用できるようになるので、シャワーの水圧も強まるでしょう。また、住宅がオール電化でどうしても電気給湯器(貯湯式)しか使えない場合には、「高圧給湯タイプ」のエコキュートを導入するという方法もあります。高圧給湯タイプであれば、貯湯式でもお湯の水圧を強めることが可能です。

(2)今より大きい号数の給湯器に交換する

給湯器の号数が小さい場合は、今より大きいものに交換することで解消できます。号数が大きくなれば、そのぶん一度に使えるお湯の量も増えます。そのため、たとえ浴室以外でお湯を使っていても、快適な水圧でシャワーを浴びられるでしょう。

給湯器を短いスパンで何度も買い換えるのは、予算的に厳しいこともあるでしょう。そのため、今後家族が増える予定がある場合は、なるべく号数の大きい給湯器を選んでおくと安心です。

(3)シャワー中は他の場所でお湯を使わない

給湯器を今の号数のまま使い続ける場合は、一度に多くの場所でお湯を使わないことも有効な対策です。例えば、「浴室でシャワーを使っているときは、キッチンや洗面台でお湯を使わない」と決めておくようにしましょう。給湯量の限界を超えなければ水圧が弱まることもないため、快適な水圧のままシャワーを使うことも可能です。

(4)給湯器の点検・修理をする

水圧が弱いという以外にも、「煙が出ている」「温度が安定しない」といった場合は、速やかに給湯器の点検・修理を依頼しましょう。また、給湯器本体の液晶に2ケタや3ケタのエラー表示が出ている場合も、故障の可能性があります。状態をまとめたうえで、専門業者に相談してみましょう。

シャワーのお湯だけ水圧が弱い原因とは

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キッチンや洗面台などのお湯の出は問題なく、シャワーだけ水圧が弱い場合は、シャワー本体に問題がある可能性があります。ここでは、シャワーのお湯だけ水圧が弱い原因を4つ挙げ、それぞれのケースについて解説します。

【原因1】止水栓が閉まっている

水圧が弱いと感じたら、「止水栓」の閉まり具合もチェックしましょう。止水栓とは、トイレやシャワー、洗面台などの水回りに個別に備え付けられている、水の流れを止めるための栓のことです。水回りの工事の際に、この止水栓が閉められている可能性もあります。

【原因2】シャワーヘッドが目詰まりしている

シャワーを長い間使っていると、シャワーヘッドの散水板が「水あか」や「小さなごみ」で目詰まりすることも少なくありません。目詰まりすると、当然ながらお湯の通りが悪くなるため水圧も弱まってしまいます。

【原因3】フィルターが目詰まりしている

シャワーヘッドとホースの付け根の部分には、「ストレーナー」と呼ばれるフィルター部品が装着されています。ストレーナーは水をろ過する役目があり、経年によって「水あか」や「汚れ」が詰まりやすい部分です。シャワーヘッドを外し、ストレーナーを掃除することで、水圧が回復する場合があります。

【原因4】水道管から水漏れしている

シャワーの水圧が極端に弱くなっている場合、シャワーまで水を送ってくる給水管・水道管のどこかで、水漏れが発生している可能性もあります。例えば、地震で水道管に強い外圧が加わったり、冬に凍結したりというケースです。水道料金が理由もなく急に上がったり、水道検針の担当者から指摘されたりした場合には、水漏れを疑ったほうがよいかもしれません。

シャワーの水圧を上げる方法

シャワーの水圧が弱いときは、原因に対して適切に対処することが大切です。以下の4つの方法を試してみてください。

(1)止水栓を調整する

まずは、シャワーの止水栓を調整してみましょう。浴室の場合、止水栓は蛇口付近に設置されていることが一般的です。マイナス型のくぼみがあるので、マイナスドライバーをあてて止水栓を左に回すと、栓が開いて水圧が回復します。お湯を出しながら調整すれば、ちょうどいい水圧がわかるでしょう。

(2)シャワーヘッドを掃除する

止水栓を調整しても変わらない場合は、シャワーの散水板に付着した「水あか」や「小さなゴミ」を除去してみましょう。スポンジのみだと汚れが残るため、歯ブラシやまち針を使って散水板の穴の掃除をするのがおすすめです。またシャワーヘッドとホースの付け根部分にある「ストレーナー」の掃除もしてください。散水板とストレーナーがきれいになれば、水圧が回復する場合があります。

(3)シャワーヘッドを交換する

なかなか目詰まりが取れない場合は、シャワーヘッドを新しいものに交換しましょう。シャワーヘッドはホームセンターやネットショッピングで簡単に入手できます。とくにおすすめなのが「低水圧用」のシャワーヘッドです。低水圧用のシャワーヘッドは、「散水板の穴が小さい(少ない)」「ヘッドが小さい」などの特徴があり、水圧を強められます。ホームセンターでも購入できるので、ぜひ好みに合う色味や大きさの商品を探してみてください。

(4)業者に修理を依頼する

止水栓を調整してシャワーヘッドを交換しても水圧が改善されない場合は、業者に修理を依頼しましょう。壁や地中にある水道管は目視が難しく、日常ではなかなか気づきません。また、DIYで直すことも困難です。そのため、止水栓の調整やシャワーヘッドを交換しても改善されない場合は、専門業者に依頼し、調査・修理をしてもらいましょう。

水圧が弱い原因が“給湯器やシャワー以外”にあるケースの対策とは?

水圧が弱い原因が、給湯器やシャワー以外にもある場合があります。浴室内で改善されなかったときは、以下で挙げる3つのどれかが原因かもしれません。

【原因1】元栓が閉まっている

水道の検査や工事をしたタイミングで、水道管の「元栓」を閉めることもあります。元栓は、道路側の水道管から引き込んできた水の量を調節する役割があり、これが閉まっていると家全体の水圧が弱まってしまうのです。そのため、元栓が閉まっている場合には、ハンドルを左に回して開栓する必要があります。一戸建て住宅の場合、水道のメーターボックスが敷地内の地面に埋まっており、その中に元栓があるので一度確認してみましょう。

【原因2】給水装置に不具合が発生している

水を貯める「貯水槽」という設備が設置されているマンションでは、清潔な水を保つために定期的にメンテナンスが行われています。このメンテナンス中に一部のゴミがパイプに流れてしまう可能性があり、それらが目詰まりを起こして各部屋の水圧を弱めてしまうことがあります。ほとんどの場合はすぐに改善されますが、メンテナンス後も水圧が弱い場合は管理会社に問い合わせてみてください。

【原因3】高層階に住んでいる

マンションで重力給水方式を取り入れている場合は、上の階に行くほど水圧が弱くなる傾向にあります。最上階にあるタンクに水を貯めてから重力を利用して水を送るので、下の階は水圧が強いですが、上の階へ行くほど水圧が弱くなります。マンションの給水方式を変えてもらうわけにはいかないので、水圧を強めるシャワーヘッドに変えるのがおすすめです。

まとめ

「シャワーの水圧が弱いから、ユニットバスごと交換したほうがいいかな」と思われるかもしれません。しかし、水圧が弱くなった原因や劣化状状況によっては部分的なリフォームで改善することがあります。水漏れが原因の場合は破損箇所だけ交換し、古い給湯器を最新モデルにするだけでも水圧を高めるのには効果的です。まずは修理が必要な箇所を精査し、適切なリフォームを実施しましょう。

カインズ・リフォームにご相談いただければ、見積りや、お客様のご予算に合わせたリフォーム内容を無料でご提案します。給湯器やシャワーヘッド、水道管の部材なども種類豊富に取り揃えておりますので、用途やお好みに合わせたリフォームはカインズ・リフォームにお任せください。

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